肩こりってなに?

ふだん意識していないかもしれないですが、頭の重さは5~6キロぐらいあります。5キロ入りの米袋を持ってれば、かなり重いことを実感できると思います。
そんな重い頭を支えているが、首と肩です。日本人は欧米の人と比べると、頭が大きいわりに首から肩の骨格や筋肉がきゃしゃにできているため、肩こりを起こしやすいといわれています。
厚生労働省の『国民生活基礎調査(平成19年)』によると、私たちが日常生活で自覚している症状で、肩こりは女性で1位、男性で2位になっています。

肩こりは日本人の典型的ともいえる症状ですが、とくに中年以降は骨や筋肉が徐々に弱くなっていくので注意が必要です。
たかが肩こりと思っていると、コリが痛みに変わり、何をするにもつらいといった状態になりかねません。

首と肩の周辺には、さまざまな筋肉があります。これらは重い頭や腕を支えて立っているだけで、緊張し続けています。緊張が続くと筋肉が疲れて疲労物質がたまり硬くなります。
それが血管を圧迫して血液の循環を悪くしたり、末梢神経を傷つけたりして、コリや傷みを起こします。
また、血行不良になると、筋肉に十分な酸素や栄養が供給されず、筋肉に疲労がたまって、ますます筋肉が硬くなってしまいます。

肩こりの原因は数十種類もあって、人によってさまざまです。そのなかで多くみられるのが、血圧、同じ姿勢、眼精疲労、運動不足、ストレスが五大原因とされています。

同じ姿勢でのデスクワーク

同じ姿勢で長時間パソコンなどに向かっているために、肩甲骨や肩関節の動きが悪くなり、僧帽筋などの筋肉に緊張が続いて、肩こりの症状があらわれます。
さらに姿勢が悪い状態でいると、神経が圧迫されている状態が続いて、肩こりがさらに進んでいきます。

眼精疲労

パソコン、スマートフォン、タブレットなどを長時間使用することによる目の酷使や、メガネの度が合っていない、ブルーライトや紫外線の影響、ストレスや睡眠不足による自律神経の乱れなどは目を疲労させる要因になります。
そして、これが続いていくと慢性的な目の疲労が蓄積していき、目の症状だけでなく、肩こりも含めた全身の疲れを伴う眼精疲労の症状があらわれることがあります。

運動不足による筋肉疲労と血行不良

常日頃から体を動かすことをしていない人は、筋肉を普段使わないので、筋肉の緊張や疲労が起こりやすくなります。運動不足は血行が不良となるので、これもまた肩こりの原因になります。さらにいえば、体を動かさなくても一定の姿勢を維持するためには筋肉を緊張させる必要があり、運動不足は肩こりの大敵といえます。

ストレスによる緊張

肉体的または精神的なストレスを受けると、筋肉を緊張させる自律神経(交感神経系)の働きが活発になります。そのため、肩周辺の筋肉が緊張し肩こりが起こります。
ストレスが一時的なものであれば回復しますが、連日ストレスにさらされると筋肉の過剰な緊張が続き、肩こりが慢性化することがあります。肩こりの慢性化は、慢性的な疲労につながっていきます。通常の疲労については休息や睡眠で解消されますが、精神的なストレスが重なると休息や睡眠も不完全なものとなります。疲労が慢性化するように、肩こりもまた慢性化することがあります。

寒さによる肩の筋肉の緊張、自律神経の乱れ

寒い場所や冷房の効いた部屋にで長くいると筋肉が緊張します。さらに、寒さは自律神経の乱れも引き起こし血行も悪くなり、筋肉の緊張が強まり、これらが負のコンビネーションとなり、肩こりの原因となります。

人間の背骨がゆるやかなS字カーブを描いているのは、重い頭や腕を支えながら二本足で歩けるように、姿勢を保つためです。背骨の間には「椎間板」があって、衝撃をやわらげるクッションの役割を果たしています。
年を取ると、このクッションがだんだんつぶれて硬くなり「頸部脊椎症」といわれる状態になり、これも首や肩の痛み・こりの原因になります。40歳ごろから見られはじめます。肩こりの症状は首筋、、首の付け根から、肩や背中にかけて張る、凝る、痛いなどの感じがして頭痛や吐き気と伴うことがあります。

首の後ろから肩や背中にかけて付着している僧帽筋という幅広い筋肉がその中心になります。その他に関与する筋肉は頭半棘筋、頭・頚板状筋、肩甲挙筋、棘上筋、小菱形筋、大菱形筋が挙げられています。肩こりが発生する首から肩は頭を支え上肢を支え可動性がとても大きい。反面で関節のに支持機構が弱く、筋肉や靭帯に大きな負荷がかかっているので、容易に疲労や過労症状がでます。原因は首から肩は頭を支える筋肉にありますが、これらの筋肉を胸前にある小胸筋が引っ張ることで引き起こすこともあります。この筋肉が硬くなると巻き肩の原因にもなります。

当院では肩こりの症状でも肩だけではなく何処に原因があるのかをキチンと評価した上で施術していきます。

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