四十肩や五十肩は肩こりとは異なり、ある日突然、痛みが出て腕を動かしづらくなることが特徴です。
ただ、実際には長年の肩こりなど、筋緊張の結果として起こるケースが多いものです。
ですが、まれに耐えがたい激痛が現れるタイプもあります。
四十肩、五十肩の症状は、痛みの強い「炎症期」と、
痛みは落ち着いているが動きが悪い「拘縮期」に分けられます。
炎症期には激しい痛みがあるため、腕を動かす時はもちろんのこと、安静にしていてもズキズキと痛みます。
そのため、痛みが出ない姿勢を探し、安静にしていることが一番です。
お風呂で温めることも控えましょう。
拘縮期
四十肩や五十肩が拘縮期に入ると、強い痛みは収まってきますが、肩関節を動かしたときの痛みや稼働制限は残ります。
ただ、この時期に肩関節をしっかりと動かしておくことで、回復までの期間を短縮することが可能です。痛みに耐えられる範囲でしっかりと動かし、お風呂でゆっくりと温めましょう。
構造が異常な状態で生活していると肩関節周囲の組織にストレスがかかり回復が遅延します。
早い回復にはまず正しい構造へ戻すことが重要です。
俗に四十肩・五十肩といわれる腕が上がらない症状は、肩甲骨に付着している筋肉群と肩の三角筋がロックしており肩関節の可動する範囲が極端に制限されています。三角筋は僧帽筋の付着位置とほぼ一致しており、僧帽筋が肩甲骨を固定しているときに上腕を外側に動かします。前部・中部・後部からなっておりそれぞれ違う働きをします。肩甲骨に付着している筋肉群で大事なのは広背筋です。広背筋は背骨と骨盤、肋骨と肩甲骨、上腕骨までを繋ぐ背中では最も面積の大きい筋肉です。
経年劣化ではないですが長年に渡り筋肉のロックが蓄積されて徐々に可動域が狭くなっていった影響で発生します。三角筋を緩めるのと同時に腕が後ろに動かせないときは前側の大胸筋を緩めます。腕が上がらないときは首痛や肩こりと同じく広背筋や僧帽筋が酷くロックされています。腕や肩の動きに関係するので、しっかりロックを解除して三角筋の働きを改善させます。肩関節は関節を多方向に動かすことができるよう、関節の嵌まりが浅く付着する筋肉の数が多い部位です。そのため改善までの施術回数と時間が必要になる部位でもあります。
当院では四十肩・五十肩だからといって、肩関節の可動域をひたすら拡げる施術は致しません。
身体がどのように歪んでいて、何処の筋肉が緊張して痛みや違和感を引き起こしているかをキチンと検査・評価した上で原因を取り除きます。